ドッグトレーナーが読み解く猫ブーム
テレビ番組【池上彰のご当地ウラ事情】にて猫の話しが出ていましたが、猫ブームは表から覗くと華やかに見えそうですが、裏では生活破綻や野良猫の増加、飼育放棄が多くなり大変なことが起きています。
なぜ、このようになってしまうのか。
人間はある「特性」を持っています。そして日本人はその「特性」をより強く持っています。
その特性は【流行りものに弱いこと】です。
数年前は小型犬チワワがCMを引っかけに大ブームを引き起こしました。
あっという間に、外でチワワを見かける率が増えました。
そこから他の小型犬もチワワブーム引っ張られるかのように人気になりました。
その前はシベリアンハスキーが大ブーム。
日本では数年おきにペットブームが起きています。
しかし流行りがあれば、廃れもあります。
ペットブームは一気に流行り、すぐに廃れるという傾向が多いです。
廃れた人気者はどうなるか。それはもう色々なニュースや動画で確認できています。
繁殖や問題行動激化、生活破綻による飼育放棄による殺処分です。
流行りものに飛びつくことは悪いことではありません。
しかしそれは「物」に対してであり「者」に対してこのような行動はしてはいけないと思います。
「もういらない」と軽々しく手放せる存在ではないのです。
手が付けられなくなって飼育放棄、殺処分で多くの命を削るよりも、去勢・避妊手術をしてその子自身の幸せを願ってあげたほうがいいです。数を増やすよりも、最初に迎え入れた家族の終生飼育を第一優先で考えてあげてください。
終生飼育についての記事は先日記載しました。
【初対面の犬や猫と会ったとき、一言目が「かわいい」と発言するならば、あなたは飼う資格はないです】
なんでそのようなことを言うんだ!と怒る方もいらっしゃるかもしれません。
ですが【あなたは初めて会う人に、いきなり「かわいい」と言って近づきますか?】
僕たち人間と犬その他の動物たちは同じ【感情】を持っています。
僕なら初対面の犬や猫と出会ったら、「初めまして、こんにちは」と、必ずあいさつをして自分からむやみに近づいたりはしません。
犬や猫、もちろんその他ペットと呼ばれている動物たちと初めて出会って、一言目が「かわいい」「かわいそう」という言葉は、罪深い言葉です。
なぜならその言葉一つで、その子の存在を決めつけてしまうからです。
そして、その言葉は自分だけの気持ちであり、対象である命の存在のことを何も考えていないことになってしまいます。
犬や猫は「こんにちは」としっかりとあいさつをしてくれているのに、人間の方は「かわいい」と言って、中には「キャーッ!かわいい!」と叫ぶ人間もいる。
【命ある存在に対して、非常に失礼極まりない行為です】
中にはこのような失礼極まりない人間のせいでビックリし、恐怖感を与えてしまいトラウマを植え付けて、人間不信になることさえあります。
礼儀を通して、あいさつをしてから思う存分「かわいい」と言ってあげてください。
「流行りに合わせて大量に売るブリーダーやペットショップが悪い」という人もたくさんいます。
もちろん、その通りだとも思いますが、【それに乗っかり、そこから飼う人がいる】ということも忘れずに。
そして、一時の流行りにしている原因はその犬種を飼う人たちです。
商売をしている人たちは、たくさん飼う人がいるから、数多く繁殖して店頭に出すのです。売れなければ、同じ犬種を何度も売り出す必要はありません。
よく、ショップやブリーダーのことを悪く言う人たちがいますが、僕は飼う人たちも同じくらい悪いと思います。
そして、良心的なブリーダーもたくさんいらっしゃいます。
ずべてのブリーダーが悪いみたいな今の見られ方も、また日本人の悪い癖ですね。
【数多いバッシングが正しいと思い、流行りものにすぐ手を出す】
賛成が多ければ正しいわけでもありません。なんでもかんでもバッシングしたらいい訳ではないのです。
ただバッシングする人になるのではなく、バッシングする前になにか行動する人になりましょう。バッシングをしても、飼育放棄、殺処分は減らないし、動物たちは幸せになれません。
悪徳に犬を商売とする人も悪いですが、簡単にそこから命を迎え入れる人も悪いのです。
この話題をローカルと言っているようでは、日本のペット事情はよくなりません。
癒しを求める先を命に向けるならば、知識と飼育できる環境をしっかりと身につけましょう。
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